Foxfire(フォックスファイヤー)のブログにて【熊魂(ユーコン)通信】vol.14が公開されました。
今回は極北の夏ならではの撮影行の様子を綴っています。
極北カナダ・ユーコン準州より、野生動物の撮影活動や極北での暮らしについて綴っています。
2013年9月11日水曜日
2013年7月30日火曜日
2013年7月4日木曜日
2013年6月3日月曜日
Foxfireブログ 【熊魂(ユーコン)通信】Vol.11公開
Foxfire(フォックスファイヤー)のブログにて【熊魂(ユーコン)通信】vol.11が公開されました。
【犬ぞり】のお話さらに続きます。
去る5月28日、新宿でのスライドトークショー無事終了しました。ご来場頂いた皆さまありがとうございました。イベント開催にあたりお力を貸して下さった皆さま、特に写真家・秦達夫氏と株式会社ティムコ(フォックスファイヤー)ならびにクラブツーリズム株式会社の皆さまに心から御礼申し上げます。
次回帰国時には写真展開催を目標に更に精進してまいります。
【犬ぞり】のお話さらに続きます。
去る5月28日、新宿でのスライドトークショー無事終了しました。ご来場頂いた皆さまありがとうございました。イベント開催にあたりお力を貸して下さった皆さま、特に写真家・秦達夫氏と株式会社ティムコ(フォックスファイヤー)ならびにクラブツーリズム株式会社の皆さまに心から御礼申し上げます。
次回帰国時には写真展開催を目標に更に精進してまいります。
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2013年5月27日月曜日
Foxfireブログ 【熊魂(ユーコン)通信】Vol.9 & vol.10公開
Foxfire(フォックスファイヤー)のブログにて【熊魂(ユーコン)通信】vol.9とvol.10が公開されました。
昨冬の出来事、ユーコンの冬と言えば【犬ぞり】に関するお話です。
明日5月28日は東京でスライドトークショーを行います。満員御礼だそうです。ご来場頂く皆様に楽しんで頂けるよう頑張ります。
昨冬の出来事、ユーコンの冬と言えば【犬ぞり】に関するお話です。
明日5月28日は東京でスライドトークショーを行います。満員御礼だそうです。ご来場頂く皆様に楽しんで頂けるよう頑張ります。
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2013年5月17日金曜日
Foxfireブログ 【熊魂(ユーコン)通信】Vol.8公開
Foxfire(フォックスファイヤー)のブログにて【熊魂(ユーコン)通信】vol.8が公開されました。
南東アラスカの港町、ヘインズ【Haines】への白頭鷲撮影行のお話後編です。
南東アラスカの港町、ヘインズ【Haines】への白頭鷲撮影行のお話後編です。
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2013年4月18日木曜日
スライドトークショー開催のお知らせ
来月(5月)、3年3ヶ月ぶりに日本へ一時帰国するのですが、滞在中に東京でスライドトークショーを行うことになりました。
友人である写真家の秦達夫さんとのトークセッション形式です。
秦さんとは6~7年のお付き合いになるかと思います。
今や人気作家である秦さんですが、そんな彼と一緒にイベント出来るなんて夢にも思いませんでした。
これも全て秦さん始め日本で応援して動いて下さった皆さまのおかげです。
ありがとうございます!
写真家 秦達夫 Official Site
以下詳細です。
平日ですが夜なので仕事帰りでも大丈夫です。
参加費無料ですが要予約なのでオンラインまたは電話にて予約をお願いします。
◆開催◆2013年5月28日(火)
18:30~20:00(90分間)※開場18:00
◆会場◆クラブツーリズム(新宿アイランドウィング B1F)
◆参加費◆参加無料・要予約
◆定員◆ 約50名
◆お申込み◆クラブツーリズム
TEL:03-5323-6990(コース番号IC2102-990とお伝え下さい)
クラブツーリズム申し込みページ
秦さんと花谷は二人ともアウトドアブランドFoxfire(フォックスファイヤー)のフィールドスタッフです。
こちらはFoxfireでのイベント告知です。
動物・風景写真家が世界観を語る 秦達夫×花谷タケシ 「スライド&トークショー」開催案内
皆さまのお越しをお待ちしております。
友人である写真家の秦達夫さんとのトークセッション形式です。
秦さんとは6~7年のお付き合いになるかと思います。
今や人気作家である秦さんですが、そんな彼と一緒にイベント出来るなんて夢にも思いませんでした。
これも全て秦さん始め日本で応援して動いて下さった皆さまのおかげです。
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平日ですが夜なので仕事帰りでも大丈夫です。
参加費無料ですが要予約なのでオンラインまたは電話にて予約をお願いします。
◆開催◆2013年5月28日(火)
18:30~20:00(90分間)※開場18:00
◆会場◆クラブツーリズム(新宿アイランドウィング B1F)
◆参加費◆参加無料・要予約
◆定員◆ 約50名
◆お申込み◆クラブツーリズム
TEL:03-5323-6990(コース番号IC2102-990とお伝え下さい)
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こちらはFoxfireでのイベント告知です。
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2013年4月11日木曜日
Foxfireブログ 【熊魂(ユーコン)通信】Vol.7公開
Foxfire(フォックスファイヤー)のブログにて【熊魂(ユーコン)通信】Vol.7が公開されました。
今回は南東アラスカの港町、ヘインズ【Haines】への白頭鷲撮影行のお話です。
今回は南東アラスカの港町、ヘインズ【Haines】への白頭鷲撮影行のお話です。
2013年1月2日水曜日
Happy New Year 2013
![]() |
冬至の日の出。極北の暗く長い冬も折り返し点を過ぎました。 |
あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。
私にとっての2012年は・・・充実していたようでもあり、しかし物足りなさを大いに感じる年でした。
今年の抱負。
『情熱の軸はブレることなく、しかし少しやり方を変えてみよう』
です。
皆様にとってもよき一年となりますように。
花谷 タケシ
・・・今年はこのブログももう少し頻繁に更新出来るように頑張ります。。。
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2012年11月12日月曜日
Foxfireブログ 【熊魂(ユーコン)通信】Vol.6公開
Foxfire(フォックスファイヤー)のブログにて【熊魂(ユーコン)通信】Vol.6が公開されました。
今回はユーコン準州のほぼ中心に位置するシルバー・トレイルの秋の様子です。
今回はユーコン準州のほぼ中心に位置するシルバー・トレイルの秋の様子です。
2012年8月28日火曜日
Foxfireブログ 【熊魂(ユーコン)通信】Vol.5公開
Foxfire(フォックスファイヤー)のブログにて【熊魂(ユーコン)通信】Vol.5が公開されました。
今回はホワイトホースから近い南東アラスカの二つの港町、ヘインズ【Haines】とスキャグウェイ【Skagway】の紹介です。
今回はホワイトホースから近い南東アラスカの二つの港町、ヘインズ【Haines】とスキャグウェイ【Skagway】の紹介です。
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2012年7月10日火曜日
2012年6月28日木曜日
Yukon River Quest 2012
2月に散々盛り上がった犬ぞりレース【Yukon Quest】から数ヶ月、夏が訪れたユーコンではもう一つの【Quest】が始まりました。
カヌーイスト憧れの大河ユーコン川を私の住む町ホワイトホースから約740km先のドーソンシティまで競うレースでユーコンの夏の風物詩となっています。
昨年のレースには友人二人がタンデムカヌー(二人乗り)で出場し無事完走しましたが、今年も現地在住の日本人&日系人女性4人+日本からの男性3人がVoyageur Canoeという大型艇で出場しています。
昨日(6月27日)正午のスタートを見に行ってきました。
陸地から一斉にスタートし、川岸に並べられた自分たちの艇まで走っていってスタートです。日本人チームのゼッケンは37番、チーム名【EcoChallenge】。彼らも元気に出廷していきました。
今年のレースではチームの現在位置をGPSユニットを使って地図上で確認できるようになっています。こちらで確認しながら全員が元気で無事にゴール出来るよう応援しています。
正午のスタートということでスタート地点には大勢の観客が集まりました。ここに住む人たちにはカヌーやカヤックは大変身近なアクティビティで、集まった人々の顔を見ているとみんな本当にこういうことが好きなんだなと感じます。
カヌーイスト憧れの大河ユーコン川を私の住む町ホワイトホースから約740km先のドーソンシティまで競うレースでユーコンの夏の風物詩となっています。
昨年のレースには友人二人がタンデムカヌー(二人乗り)で出場し無事完走しましたが、今年も現地在住の日本人&日系人女性4人+日本からの男性3人がVoyageur Canoeという大型艇で出場しています。
昨日(6月27日)正午のスタートを見に行ってきました。
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出廷する日本人チーム |
今年のレースではチームの現在位置をGPSユニットを使って地図上で確認できるようになっています。こちらで確認しながら全員が元気で無事にゴール出来るよう応援しています。
正午のスタートということでスタート地点には大勢の観客が集まりました。ここに住む人たちにはカヌーやカヤックは大変身近なアクティビティで、集まった人々の顔を見ているとみんな本当にこういうことが好きなんだなと感じます。
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スタートを見送りに川岸に押し寄せた観客 |
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最後のチームも無事出廷 |
通常の川旅であればのんびり2週間ほどかけて下る距離ですが、レースということで丸2日ほどで漕ぎ切ってしまいます。というわけで明日にはゴールでしょうか。
以前はいつか出てみたいと思っていましたが、出た人の話しを聞くとまるで苦行のようだし、2日で下ってしまうのはもったいない気がするので、今ではいつか普通にのんびり下りたいなと思っています。
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2012年6月6日水曜日
Foxfireブログ 【熊魂(ユーコン)通信】Vol.3公開
Foxfire(フォックスファイヤー)のブログにて【熊魂(ユーコン)通信】Vol.3が公開されました。
今回はユーコンでの春登山のお話です。
今回はユーコンでの春登山のお話です。
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2012年5月30日水曜日
Foxfireブログ 【熊魂(ユーコン)通信】Vol.2公開
Foxfire(フォックスファイヤー)のブログにて【熊魂(ユーコン)通信】Vol.2が公開されました。
今回はユーコンに春を告げる白鳥の話題です。
ユーコンも随分と暖かくなりました。動物が活動的になっているのでこちらも精力的に活動開始です。
今回はユーコンに春を告げる白鳥の話題です。
ユーコンも随分と暖かくなりました。動物が活動的になっているのでこちらも精力的に活動開始です。
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2012年5月3日木曜日
Foxfireブログにて【熊魂(ユーコン)通信】連載スタート
先日、日本のアウトドア・ブランド『Foxfire/フォックスファイヤー』のフィールドスタッフになったことをお伝えしましたが、同社のブログで定期的にレポートを寄稿することになりました。
題して【熊魂(ユーコン)通信】。
こちら極北カナダの環境や生活、撮影裏話などを紹介していきたいと思っています。
一~二週間に一度寄稿していく予定ですので更新がありましたらこちらでもお知らせしていきます。
題して【熊魂(ユーコン)通信】。
こちら極北カナダの環境や生活、撮影裏話などを紹介していきたいと思っています。
一~二週間に一度寄稿していく予定ですので更新がありましたらこちらでもお知らせしていきます。
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2012年4月15日日曜日
ドールシープ 【Dall sheep】
先日、一泊二日でドールシープ【Dall sheep】という野生の羊の撮影に行ってきました。
今回は同じ町に住む写真家の友人と共に出掛けました。場所は世界遺産でもあるクルアーニー国立公園【Kluane National Park】。この国立公園にドールシープ【Dall sheep】が多数生息する山があることは以前から知っており、ずっと撮りに行きたいと思っていましたがようやく実現しました。しかも今回一緒に行った友人は長年ドールシープ【Dall sheep】を撮り続けており、この場所は彼にとって庭のようなもの。心強い相棒です。
以前カナディアン・ロッキーに住んでいた頃に近縁種であるビッグホーンシープ【Bighorn sheep】の写真は沢山撮りましたが、極北地域に住む真っ白なドールシープ【Dall sheep】はかなり標高の高いところに生息するため、これまでははるか山の上に白い点々として認識できる程度の写真しか撮れませんでした。どんな動物も初めて近くで撮る時には興奮します。今回久々に新鮮な感覚でした。
ドールシープ【Dall sheep】を撮り続けている友人が今回撮りたかったショットは・・・オーロラとドールシープ【Dall sheep】。長時間露光が必要なオーロラと動物を一緒に撮るというのはなかなか至難の業です。しかし私もデジタルに移行したときから同じことを考えてきました。フイルムの頃と比べて現在のデジタルでは高感度性能が格段に上がっているので、フイルムでは撮れなかった写真を撮れる可能性が出てきました。長年フイルムにこだわり続けてきた私がようやくデジタルに移行したのもこの『新たな可能性』に移行するだけの魅力を感じ始めたからでした。
さて今回の撮影結果は・・・
昼頃に山の麓に到着。トレイルの無い急峻な斜面を登らねばならないので、互いの装備を確認して必要最低限に絞り込みます。オーロラも狙うため徹夜覚悟ですが、まだ夜は氷点下まで冷え込むため二人でテント一つ、各自寝袋とスリーピングマット一つずつ、調理器具は持たずスナックのみにして登りました。
二時間近く登った頃でしょうか、ようやくシープのいる辺りまで辿り着きました。斜面の何ヶ所かに十数頭ずつの群れが見えるのですが、まず出会ったのはメスと子どもたちの群れ。
彼らの生活環境を目の当たりにすると、たいして植物も無く足場の悪いこんな斜面でよくも生きていけるものだとつくづく感心します。
しばし撮影のあと、テントに戻ってスナックをかじりながら夜に向けての作戦会議。
今回は同じ町に住む写真家の友人と共に出掛けました。場所は世界遺産でもあるクルアーニー国立公園【Kluane National Park】。この国立公園にドールシープ【Dall sheep】が多数生息する山があることは以前から知っており、ずっと撮りに行きたいと思っていましたがようやく実現しました。しかも今回一緒に行った友人は長年ドールシープ【Dall sheep】を撮り続けており、この場所は彼にとって庭のようなもの。心強い相棒です。
以前カナディアン・ロッキーに住んでいた頃に近縁種であるビッグホーンシープ【Bighorn sheep】の写真は沢山撮りましたが、極北地域に住む真っ白なドールシープ【Dall sheep】はかなり標高の高いところに生息するため、これまでははるか山の上に白い点々として認識できる程度の写真しか撮れませんでした。どんな動物も初めて近くで撮る時には興奮します。今回久々に新鮮な感覚でした。
ドールシープ【Dall sheep】を撮り続けている友人が今回撮りたかったショットは・・・オーロラとドールシープ【Dall sheep】。長時間露光が必要なオーロラと動物を一緒に撮るというのはなかなか至難の業です。しかし私もデジタルに移行したときから同じことを考えてきました。フイルムの頃と比べて現在のデジタルでは高感度性能が格段に上がっているので、フイルムでは撮れなかった写真を撮れる可能性が出てきました。長年フイルムにこだわり続けてきた私がようやくデジタルに移行したのもこの『新たな可能性』に移行するだけの魅力を感じ始めたからでした。
さて今回の撮影結果は・・・
昼頃に山の麓に到着。トレイルの無い急峻な斜面を登らねばならないので、互いの装備を確認して必要最低限に絞り込みます。オーロラも狙うため徹夜覚悟ですが、まだ夜は氷点下まで冷え込むため二人でテント一つ、各自寝袋とスリーピングマット一つずつ、調理器具は持たずスナックのみにして登りました。
二時間近く登った頃でしょうか、ようやくシープのいる辺りまで辿り着きました。斜面の何ヶ所かに十数頭ずつの群れが見えるのですが、まず出会ったのはメスと子どもたちの群れ。
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彼らの生活環境を目の当たりにすると、たいして植物も無く足場の悪いこんな斜面でよくも生きていけるものだとつくづく感心します。
存分に撮影した後、テントを張る予定の場所までもう一頑張り。なるべく水平なところを探しましたが結局見付からず諦めて斜面にテント設営。
ようやく荷物を降ろして再び撮影へ。今度はオスの群れを発見。
![]() |
こちらが立派な角のオス |
しばし撮影のあと、テントに戻ってスナックをかじりながら夜に向けての作戦会議。
オーロラを背景に撮影するにはオーロラの出る確立が高い“北”にレンズを向ける必要があります。数日前が満月だったので月明かりを当てにはしていましたが、明るさが十分でないとシープが写らないので最悪の場合でもシルエットとして写せるようにシープの後ろに空が来るアングルを探さねばなりません。暗くなる前に準備を整えないといけないので午後7時過ぎ行動開始。そのまま撮影場所での徹夜も想定し、寝袋とマットを持っていきました。座り込んで休む体制に入った群れに二人で少しずつ接近。ベストなアングルを求めて移動しつつ距離を詰めますが、近付き過ぎるとシープが嫌がって立ち上がり移動してしまいます。間合いが非常に難しく、ようやく納得のいくセッティングが整ったときにはテントからかなり離れており、しかもかなりの急斜面。だんだん暗くなってきたので寝袋とマットを取り出しオーロラの出現を待つ持久戦の始まり。
事前のリサーチでオーロラ予報は【強】(Enhanced)、天気は快晴。期待が高まります。待つこと数時間、午前0時頃、ようやくぼんやりとオーロラが見え始めました。
大変でしたが面白い挑戦でした。懲りずにまたチャレンジしたいと思います。
事前のリサーチでオーロラ予報は【強】(Enhanced)、天気は快晴。期待が高まります。待つこと数時間、午前0時頃、ようやくぼんやりとオーロラが見え始めました。
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何とか撮れたオーロラ背景のドールシープ |
しかし残念なことにこの夜のオーロラは爆発することなくぼんやりのまま消えてしまい二度と現れませんでした。月も昇る前だったのでシープはシルエットでしか写せませんでした。月の出は午前3時過ぎ。かなりの好条件が揃ってはいたのですが全てがベストには揃いませんでした。簡単に撮れてしまうようではやり甲斐もありませんが。。。足場の悪い急斜面で闇夜を迎えたため結局テントに戻ることは出来ず、寝袋に潜り込んでもズルズルと徐々に滑り落ちてしまうため、一睡も出来ぬまま凍える夜を過ごしました。朝焼けを背景に撮影のあとようやくテントに戻り、再びスナックで空腹を満たしたあとそのまま下山。眠気に負けてそれ以上撮影の気力も無く帰路に着きました。
夜は長かったのでちょっと遊んでみました。連続撮影を繋ぎ合わせた動画です。
大変でしたが面白い挑戦でした。懲りずにまたチャレンジしたいと思います。
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2012年3月16日金曜日
フォックスファイヤー【Foxfire】フィールドスタッフ
この度日本のアウトドア・ブランド『フォックスファイヤー【Foxfire】』のフィールドスタッフになりました。
写真好きの方ならご存知かと思いますが、アウトドア・ウェア以外にもフォト・ジャケット、フォト・ベスト、カメラ・バッグ&ザック等、ネイチャー・フォトグラファー向けの撮影用ギアを作っています。
もともとフライフィッシング用ベストから始まったこのブランド。以下『ブランド・ヒストリー』から同ブランドの理念の転載です。
“フライフィッシングは代表的なクワイエットスポーツのひとつといえます。それは、「自然への挑戦」や「自然の征服」とは異なり、「自然との融和」「自然と の共生」をなす知恵から発生しています。そして、それはフォックスファイヤー総てのもの造りの思想やテクノロジーに結びついています。”
私のスタンスと共通するこのブランドは以前から好きだったのですが、まだ日本にいた2004年~2005年頃、撮影資金作りのために同ブランドのショップで一年間アルバイトさせてもらった経緯があります。最近になって当時の縁が復活し、今回の運びとなりました。
『フィールドスタッフ』の役割ですが、同ブランド製品のPR、製品使用レポート、同社ウェブサイト内ブログへの寄稿などです。写真家の場合はフォトスクールでの講師なども役割の一つですが、私は日本から遠く離れているので今のところ講師の予定はありません。当面はブログへの寄稿からということになります。掲載されたらこちらでも随時お知らせしていきます。
既存の海外在住フィールドスタッフもいないわけではないようですが少ないようで、どういう活動が出来るのか双方手探りの状態です。言い換えればいろんな可能性があるとも言えるのでアイデアを出しつつ楽しみながらやっていきたいと思います。
あわよくば、撮影現場からのフィードバックとして『自分が欲しいもの』を提案し、商品企画・開発段階から関わっていけたらなあと夢見ております。
写真好きの方ならご存知かと思いますが、アウトドア・ウェア以外にもフォト・ジャケット、フォト・ベスト、カメラ・バッグ&ザック等、ネイチャー・フォトグラファー向けの撮影用ギアを作っています。
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写っているのは私ではありません。念のため(笑)。 |
もともとフライフィッシング用ベストから始まったこのブランド。以下『ブランド・ヒストリー』から同ブランドの理念の転載です。
“フライフィッシングは代表的なクワイエットスポーツのひとつといえます。それは、「自然への挑戦」や「自然の征服」とは異なり、「自然との融和」「自然と の共生」をなす知恵から発生しています。そして、それはフォックスファイヤー総てのもの造りの思想やテクノロジーに結びついています。”
私のスタンスと共通するこのブランドは以前から好きだったのですが、まだ日本にいた2004年~2005年頃、撮影資金作りのために同ブランドのショップで一年間アルバイトさせてもらった経緯があります。最近になって当時の縁が復活し、今回の運びとなりました。
『フィールドスタッフ』の役割ですが、同ブランド製品のPR、製品使用レポート、同社ウェブサイト内ブログへの寄稿などです。写真家の場合はフォトスクールでの講師なども役割の一つですが、私は日本から遠く離れているので今のところ講師の予定はありません。当面はブログへの寄稿からということになります。掲載されたらこちらでも随時お知らせしていきます。
既存の海外在住フィールドスタッフもいないわけではないようですが少ないようで、どういう活動が出来るのか双方手探りの状態です。言い換えればいろんな可能性があるとも言えるのでアイデアを出しつつ楽しみながらやっていきたいと思います。
あわよくば、撮影現場からのフィードバックとして『自分が欲しいもの』を提案し、商品企画・開発段階から関わっていけたらなあと夢見ております。
2012年3月6日火曜日
Yukon Quest 2012 ④
2012年2月16日。
朝起きて日課となったオンラインでの本多有香の位置確認をすると、無事にホワイトホースの近くまで来ていました。残りの距離と平均速度などを考慮して到着時刻を予想せねばなりません。
特にこの日は仕事があったので、休むか途中で抜けるかなど難しい判断を迫られました。
私の予想は午後3時過ぎ着。結局途中で仕事を抜けることにして出勤し、午後2時40分ごろ仕事を抜けてフィニッシュ・ラインまで車を飛ばしました。
祈る思いで車を止めフィニッシュ・ラインに走って向かう途中、前から友人が歩いてきました。
「有香さんは?!」
「5分ほど前に着いたよ。」
・・・『一生の不覚』とは正にこのこと。。。
12日間(気持ちだけですが)一緒に走り続けて、歴史的なゴールの瞬間を見逃してしまいました。
フィニッシュ・ラインの先にある撤収エリアへ向かうとそこに元気な本多有香の姿がありました。
13頭立てでスタートし、最後のチェックポイントで8頭まで減っていた犬たちは、更に1頭減って7頭になっていました。
憔悴し切ってフラフラで辿り着くんじゃないかと予想していたのですが、意外や意外。本人は至って元気でまだまだ走れそうな様子。ビール片手に終始満面の笑みを浮かべていました。
私と同じく仕事だった妻もゴールの瞬間こそ見逃したものの、フィニッシュ・ライン上の彼女をかろうじて写真に収めてくれていました。さすが相方、感謝感謝。
2012年2月16日 午後2時37分 -本多有香24チーム中15位にてユーコン・クエスト【Yukon Quest】初完走。
過去のレースで彼女は不運に見舞われ、つらい想いもしてきました。(それらに関しては私も過去の記録や記事で知るのみです。)そして今回のレースも決して容易なものではなかったはずです。彼女のリード・ドッグはレース前に怪我をしてしまい出場出来ませんでした。また、スタートから243マイル(約390km)地点のチェック・ポイントではチームの内の1頭が妊娠していることが判明します。(レース中にホワイトホース地元新聞の一面にカラー写真入りでトップ・ニュースとして報じられました。)先にも述べたとおり、13頭立てでスタートしたチームはゴール時には7頭にまで減っていました。しかしユーコンからの出場者としては一番にゴールした彼女は過去の経歴も手伝ってこの田舎町で一躍『時の人』となり、ゴールの様子もまた同紙の一面を飾りました。元々実直で純粋に犬ぞりに懸ける彼女の姿勢は求心力があり、彼女を知った人は彼女を応援せずにはいられなくなります。今やこの町の多くの人が彼女の存在を知り、彼女は自分の成し遂げた実績で更なるサポーターを獲得したのです。
翌日の夜、【Post Meet the Mushers】 という、マッシャーに直接会えるイベントがあったので私も顔を出しました。行った時間が遅かったので人も減っており、多くのマッシャーも引き上げてしまっていましたが、本多有香と2012年チャンプのヒュー・ネフ【Hugh Neff】はまだいました。
この時ようやくレース後まともに話せたので、「おめでとう!」とガッチリ握手しました。
応援したい気持ちは山ほどあったのに、われわれ家族も新天地での基盤作りに精一杯で結局何もしてあげられなかったと残念に思っていました。
しかし彼女は開口一番我々にお礼を言い始めたのです。
「“あれ”がなかったらフェアバンクスに行けずスタートさえ切れなかったんで・・・ありがとうございました。」
“あれ”とは、2010年の夏に彼女が困り果てているとき、我々夫婦が彼女にしてあげることの出来たたった一つのことでした。時間もお金も無かったので物理的にも金銭的にも手助けしてこれませんでしたが、そのときだけは我々にも出来ること・・・『知恵』を使ってその問題を解決してあげることが出来たのでした。レース直後の舞い上がっているときにそのときのことをちゃんと覚えていてお礼を言ってもらえたこと、彼女の成し遂げた偉業に少なからず貢献出来ていたと実感出来たことで少し目頭が熱くなりました。
“あれ”が何だったのかは彼女と我々夫婦だけの秘密です。。。
その後、人が引いていたのでヒュー・ネフ【Hugh Neff】と少し話をすることが出来ました。ユーコンやアラスカでユーコン・クエスト【Yukon Quest】に出場するマッシャーといえば一目置かれる憧れの存在で、ましてやヒューは優勝者。緊張しながら話し掛けましたが拍子抜けするほど気さくな人で、どこにでもいる近所のオッサンのようでした。『凄い』のに全く飾らない・・・庶民的なこの身近さがまた犬ぞりレースの魅力の一つかも知れません。ヒューが有香さんと話しているときにお願いしてツー・ショットを撮らせてもらい、ついでにお願いすると我々家族との記念撮影にも気軽に応じてくれました。そしてこの日から私のジャケットの背中には二人の誇らしいマッシャーのサインが輝いています。
夢を現実にしていく様子を目の前で繰り広げてくれた本多有香。しかし私が知っているのはここ数年の彼女でしかありません。どんな経緯で今に至るのか誰しも気になるところでしょう。
大学3年生のときにオーロラを観に行ったカナダ・イエローナイフで犬ぞりと出会い、1998年に25歳で犬ぞりを習得するため単身カナダ/アラスカに乗り込むと、2006年にYukon Quest初出場を果たし、2007年、2009年に続く4度目の挑戦にして今回初めて完走を果たしました。
彼女の経歴について詳しいインタビュー記事を見付けましたので以下のサイトを是非ご覧下さい。
FAUST ADVENTURERS' GUILD - 大好きな犬たちと冒険できることは、私にとって何物にもかえがたい時間です - (2011年9月)
Earth Dreaming~ガラスの地球を救え~ - (2006年7月・8月)
大なり小なり夢は誰しも抱くもの。夢を叶える人というのは叶えられない人と何が違うのでしょう。
今回ユーコン・クエスト【Yukon Quest】という壮大な競技を通して本多有香、ヒュー・ネフ【Hugh Neff】、ランス・マッキー【Lance Mackey】という夢を叶えた人たちを見てきました。彼らに共通しているのは・・・ありきたりな表現ですが『不屈の情熱を持っている』ということでしょう。そして彼らは『情熱』というものが必ずしも「強く激しく燃える想い」だけを指すのではないのだということを教えてくれました。本人にどんなにやる気があっても、自分を取り巻く環境、生活、家族、健康問題、経済的問題、法律問題など、自分の思うようにいかない事のほうがほとんどかもしれません。そこで腐ってしまうこともあるでしょう。しかしどんなにつらい状況にあっても夢を諦めない強い意志・・・それは激しい風雨に晒されて燻ぶったとしても消えることなくまた燃え上がるしぶとい森林火災の火のような・・・そういうものかもしれません。夢を叶えられない人はどこかで限界を感じ諦めてしまいます。しかしその『限界』を決めてしまうのは本人に他ならないと思うのです。諸般の事情で当初の予定通り・計画通りにいかなかったとしても、少しやり方を変えてまた夢の実現に向かう・・・そういう粘り強さと執念とも言うべき『情熱』を持つ者だけが、最後に夢を勝ち取れるのかもしれません。
果たして夢を叶えた者は次へどこへ向かうのか。
そこで燃え尽きる人も満足してしまう人もいるのかもしれませんが、彼らは既に次へ向けて動き出しています。
また来年、今度はホワイトホースのスタート・ラインで彼らの雄姿を見る日を今から心待ちにしています。
おわり
あとがき:
ホワイトホースへ越してきて2年、3度目にして初めてユーコン・クエスト【Yukon Quest】を最初から最後まで追いました。本多有香という人との出会いもあり、回を重ねるごとにユーコン・クエストへの興味・関心は深まっていきました。今回のクエストのあと、いろんな思いが頭を駆け巡り、ブログに綴り始めました。それは、『写真』が私にとって「撮らずにはいられない」表現の手段であるのと同じで、「書かずにはいられない」という感覚でした。それは彼らが与えてくれた『感動』を伝えたかったのもありますが、それ以上に彼らを通して感じた『情熱』の大切さを伝えたかったように思います。更にはその『情熱』、特に友である本多有香の『情熱』に少しでも力になれはしないか・・・という思いもあります。私がそうであったように、日本において犬ぞりレースはほとんど認知されていないと思います。私の書くブログなど果たして何人の人の目に触れるのかわかりませんが、それでもユーコン・クエスト【Yukon Quest】を始めとする犬ぞりレースと本多有香というマッシャーのことを一人でも多くの人に知ってもらえればと思い書きました。一見華やかな競技ですが、多額の資金を必要とするのは言うまでもありません。何が起こるかわからないのがインターネットの世界・・・。正直なところ、このレポートを読んで共感して下さった方がこれを拡散してくれることも暗に期待しています。逆に全く別のところから犬ぞりに興味を持った人が検索してここに辿り着くかもしれません。企業・個人、どなたでも本多有香に興味を持ちスポンサーを名乗り出て頂けるなら、悦んで取り次がせて頂きます。宜しくお願いします。また、本多有香のファンになったぞという方は今後も彼女の活動を一緒に応援しましょう。
朝起きて日課となったオンラインでの本多有香の位置確認をすると、無事にホワイトホースの近くまで来ていました。残りの距離と平均速度などを考慮して到着時刻を予想せねばなりません。
特にこの日は仕事があったので、休むか途中で抜けるかなど難しい判断を迫られました。
私の予想は午後3時過ぎ着。結局途中で仕事を抜けることにして出勤し、午後2時40分ごろ仕事を抜けてフィニッシュ・ラインまで車を飛ばしました。
祈る思いで車を止めフィニッシュ・ラインに走って向かう途中、前から友人が歩いてきました。
「有香さんは?!」
「5分ほど前に着いたよ。」
・・・『一生の不覚』とは正にこのこと。。。
12日間(気持ちだけですが)一緒に走り続けて、歴史的なゴールの瞬間を見逃してしまいました。
フィニッシュ・ラインの先にある撤収エリアへ向かうとそこに元気な本多有香の姿がありました。
13頭立てでスタートし、最後のチェックポイントで8頭まで減っていた犬たちは、更に1頭減って7頭になっていました。
憔悴し切ってフラフラで辿り着くんじゃないかと予想していたのですが、意外や意外。本人は至って元気でまだまだ走れそうな様子。ビール片手に終始満面の笑みを浮かべていました。
私と同じく仕事だった妻もゴールの瞬間こそ見逃したものの、フィニッシュ・ライン上の彼女をかろうじて写真に収めてくれていました。さすが相方、感謝感謝。
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ゴール直後の本多有香。(妻による撮影) |
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初完走後満面の笑みを振りまく本多有香。 |
過去のレースで彼女は不運に見舞われ、つらい想いもしてきました。(それらに関しては私も過去の記録や記事で知るのみです。)そして今回のレースも決して容易なものではなかったはずです。彼女のリード・ドッグはレース前に怪我をしてしまい出場出来ませんでした。また、スタートから243マイル(約390km)地点のチェック・ポイントではチームの内の1頭が妊娠していることが判明します。(レース中にホワイトホース地元新聞の一面にカラー写真入りでトップ・ニュースとして報じられました。)先にも述べたとおり、13頭立てでスタートしたチームはゴール時には7頭にまで減っていました。しかしユーコンからの出場者としては一番にゴールした彼女は過去の経歴も手伝ってこの田舎町で一躍『時の人』となり、ゴールの様子もまた同紙の一面を飾りました。元々実直で純粋に犬ぞりに懸ける彼女の姿勢は求心力があり、彼女を知った人は彼女を応援せずにはいられなくなります。今やこの町の多くの人が彼女の存在を知り、彼女は自分の成し遂げた実績で更なるサポーターを獲得したのです。
翌日の夜、【Post Meet the Mushers】 という、マッシャーに直接会えるイベントがあったので私も顔を出しました。行った時間が遅かったので人も減っており、多くのマッシャーも引き上げてしまっていましたが、本多有香と2012年チャンプのヒュー・ネフ【Hugh Neff】はまだいました。
この時ようやくレース後まともに話せたので、「おめでとう!」とガッチリ握手しました。
応援したい気持ちは山ほどあったのに、われわれ家族も新天地での基盤作りに精一杯で結局何もしてあげられなかったと残念に思っていました。
しかし彼女は開口一番我々にお礼を言い始めたのです。
「“あれ”がなかったらフェアバンクスに行けずスタートさえ切れなかったんで・・・ありがとうございました。」
“あれ”とは、2010年の夏に彼女が困り果てているとき、我々夫婦が彼女にしてあげることの出来たたった一つのことでした。時間もお金も無かったので物理的にも金銭的にも手助けしてこれませんでしたが、そのときだけは我々にも出来ること・・・『知恵』を使ってその問題を解決してあげることが出来たのでした。レース直後の舞い上がっているときにそのときのことをちゃんと覚えていてお礼を言ってもらえたこと、彼女の成し遂げた偉業に少なからず貢献出来ていたと実感出来たことで少し目頭が熱くなりました。
“あれ”が何だったのかは彼女と我々夫婦だけの秘密です。。。
その後、人が引いていたのでヒュー・ネフ【Hugh Neff】と少し話をすることが出来ました。ユーコンやアラスカでユーコン・クエスト【Yukon Quest】に出場するマッシャーといえば一目置かれる憧れの存在で、ましてやヒューは優勝者。緊張しながら話し掛けましたが拍子抜けするほど気さくな人で、どこにでもいる近所のオッサンのようでした。『凄い』のに全く飾らない・・・庶民的なこの身近さがまた犬ぞりレースの魅力の一つかも知れません。ヒューが有香さんと話しているときにお願いしてツー・ショットを撮らせてもらい、ついでにお願いすると我々家族との記念撮影にも気軽に応じてくれました。そしてこの日から私のジャケットの背中には二人の誇らしいマッシャーのサインが輝いています。
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ヒュー・ネフと本多有香。 |
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これからは『情熱』の大切さを常に背中に感じつつ… |
大学3年生のときにオーロラを観に行ったカナダ・イエローナイフで犬ぞりと出会い、1998年に25歳で犬ぞりを習得するため単身カナダ/アラスカに乗り込むと、2006年にYukon Quest初出場を果たし、2007年、2009年に続く4度目の挑戦にして今回初めて完走を果たしました。
彼女の経歴について詳しいインタビュー記事を見付けましたので以下のサイトを是非ご覧下さい。
FAUST ADVENTURERS' GUILD - 大好きな犬たちと冒険できることは、私にとって何物にもかえがたい時間です - (2011年9月)
Earth Dreaming~ガラスの地球を救え~ - (2006年7月・8月)
大なり小なり夢は誰しも抱くもの。夢を叶える人というのは叶えられない人と何が違うのでしょう。
今回ユーコン・クエスト【Yukon Quest】という壮大な競技を通して本多有香、ヒュー・ネフ【Hugh Neff】、ランス・マッキー【Lance Mackey】という夢を叶えた人たちを見てきました。彼らに共通しているのは・・・ありきたりな表現ですが『不屈の情熱を持っている』ということでしょう。そして彼らは『情熱』というものが必ずしも「強く激しく燃える想い」だけを指すのではないのだということを教えてくれました。本人にどんなにやる気があっても、自分を取り巻く環境、生活、家族、健康問題、経済的問題、法律問題など、自分の思うようにいかない事のほうがほとんどかもしれません。そこで腐ってしまうこともあるでしょう。しかしどんなにつらい状況にあっても夢を諦めない強い意志・・・それは激しい風雨に晒されて燻ぶったとしても消えることなくまた燃え上がるしぶとい森林火災の火のような・・・そういうものかもしれません。夢を叶えられない人はどこかで限界を感じ諦めてしまいます。しかしその『限界』を決めてしまうのは本人に他ならないと思うのです。諸般の事情で当初の予定通り・計画通りにいかなかったとしても、少しやり方を変えてまた夢の実現に向かう・・・そういう粘り強さと執念とも言うべき『情熱』を持つ者だけが、最後に夢を勝ち取れるのかもしれません。
果たして夢を叶えた者は次へどこへ向かうのか。
そこで燃え尽きる人も満足してしまう人もいるのかもしれませんが、彼らは既に次へ向けて動き出しています。
また来年、今度はホワイトホースのスタート・ラインで彼らの雄姿を見る日を今から心待ちにしています。
おわり
あとがき:
ホワイトホースへ越してきて2年、3度目にして初めてユーコン・クエスト【Yukon Quest】を最初から最後まで追いました。本多有香という人との出会いもあり、回を重ねるごとにユーコン・クエストへの興味・関心は深まっていきました。今回のクエストのあと、いろんな思いが頭を駆け巡り、ブログに綴り始めました。それは、『写真』が私にとって「撮らずにはいられない」表現の手段であるのと同じで、「書かずにはいられない」という感覚でした。それは彼らが与えてくれた『感動』を伝えたかったのもありますが、それ以上に彼らを通して感じた『情熱』の大切さを伝えたかったように思います。更にはその『情熱』、特に友である本多有香の『情熱』に少しでも力になれはしないか・・・という思いもあります。私がそうであったように、日本において犬ぞりレースはほとんど認知されていないと思います。私の書くブログなど果たして何人の人の目に触れるのかわかりませんが、それでもユーコン・クエスト【Yukon Quest】を始めとする犬ぞりレースと本多有香というマッシャーのことを一人でも多くの人に知ってもらえればと思い書きました。一見華やかな競技ですが、多額の資金を必要とするのは言うまでもありません。何が起こるかわからないのがインターネットの世界・・・。正直なところ、このレポートを読んで共感して下さった方がこれを拡散してくれることも暗に期待しています。逆に全く別のところから犬ぞりに興味を持った人が検索してここに辿り着くかもしれません。企業・個人、どなたでも本多有香に興味を持ちスポンサーを名乗り出て頂けるなら、悦んで取り次がせて頂きます。宜しくお願いします。また、本多有香のファンになったぞという方は今後も彼女の活動を一緒に応援しましょう。
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